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★シャイト 「フランドルの歌<凛々しい騎士>による変奏曲」
ザムエル・シャイト(独1587-1654)は、初期ドイツ・バロック音楽において、シュッツ(独1585-1672)、シャイン(独1586-1630)と並ぶ"3大S”の一人。彼らは、バッハにいたるドイツ・コラール音楽の道を形成した人たちである。シャイトの「教会コンチェルト」については、既に(132)で取り上げたが、世俗曲にも、良い曲がある。「フランドルの歌<凛々しい騎士>による変奏曲」もその一つ。オルガン用の変奏曲であるが、元歌の長閑な雰囲気が上手く生かされている楽しい一曲。
(なお、「この一曲」...
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2012/05/23 09:22 |
★ ヴェックマン 「組曲ニ短調」「ハ短調」「第2旋法のマニフィカト」
マティアス・ヴェックマン(独1616-1674)は、シュッツの後継者でオルガニスト、チェンバロ奏者、作曲家。フレスコバルディの弟子でイタリアの音楽をドイツに橋渡しをしたフローベルガー(独1616-1667)と相互啓発をした関係にある。またスヴェーリンク(蘭1562-1621)の影響もドイツの門下生たちを通して受けている。多くのソナタ、組曲、トッカータなど鍵盤作品があり、フローベルガーのように心に入ってくるような柔らかさがないが、繰り返し聞いていると爽やかな詩を読んでいるようである。一方で、コラ...
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2012/05/19 15:45 |
(213)フローベルガー 「トッカータ第11番(聖体奉挙のために)」他
フローベルガー(独1616-1667)については、(!66)で組曲など標題音楽について取り上げたが、その中で「フローベルガーは、ヘルマン・ヘッセの小説「ガラス玉遊戯」の中で、主人公クネヒトが初めて出会う音楽名人のイメージとして取り上げられている。」と書いた。ヘッセのフローベルガーへの思いは、標題音楽ではなく、ブクステフーデやバッハへ連なる荘重な鍵盤音楽のイメージを持っていたのではないかと思う。彼の重厚さをイメージする音楽は、トッカータ、リチェルカーレ、カンツオーナ、ファンタジア、カプリッチョなど...
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2012/05/17 18:51 |
★フローベルガー(つづき)
フローベルガー(独1616-1667)に「ブランクロシェ氏に捧げる、パリにて書いたトンボー」という哀悼曲がある。トンボー(tombeau)とは、フランス語で墓石や墓碑のことを指すが、音楽用語においては、故人を追悼する器楽曲のこと。この曲は、階段から落ちてフローベルガーの腕の中で息を引き取ったリュート奏者の友人のために書かれたものであるが、曲の最後に下行音階があり、死因を象徴させているのではないかといわれている。標題音楽で、比喩的な作曲法を楽しんだのであろうか。組曲20番は「私の来るべき死について...
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2012/05/15 22:04 |
★フローベルガー 「組曲」
ヨハン・ヤーコブ・フローベルガー(独1616-1667)は、初期バロック時代の鍵盤楽器奏者、作曲家でフレスコバルディの弟子で、イタリアの音楽をドイツに橋渡しをした。ブクステフーデやバッハに先行するドイツの重要な作曲家である。バロック時代の組曲の構成舞曲(アルマンド、ジーク、クーラント、サラバンド)を確立したとされる。彼には下記のような、いくつかの標題音楽があり組曲に組み込まれている。いずれも題名が面白く情感豊かな曲が多い。「皇帝フェルディナント3世陛下の痛切の極みなる死に捧げる哀歌」「ローマ王フ...
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2012/05/14 07:44 |
★スヴェーリンクとフレスコバルディ
バッハにつながってくるオルガン曲の礎を築いたのは、スヴェーリンク(蘭1562-1621)とジローラモ・フレスコバルディ(伊1583-1643)である。
スヴェーリングは、スペインから独立しオランダの黄金期といわれる時代で、宗教的にはカルヴァン派などプロテスタントの環境下で比較的典礼などから自由に作曲をしてきた。一方、フレスコバルディは、ローマのサン・ピエトロ寺院のオルガニストであり、聖歌に代わる典礼用のオルガン曲などを作曲しその「オルガン・ミサ」の代表作が「フィオーリ・ムジカーリ(音楽の花束)...
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2012/05/10 10:13 |
★スヴェーリング「オルガン曲」
バッハに影響を与えたといわれる、ブクステフーデ(独1637−1707)やパッヘルベル(独1653-1706)もオルガン曲を聞くとさらに、彼らに影響を与えたオランダのスヴェーリング(蘭1562-1621)を聞きたくなる。スヴェーリンクは、アムステルダムの旧教会のオルガニストで、即興の名手とし、北ヨーロッパにその名を知られていた作曲家。バロック鍵盤音楽の書法を開発し、その後展開するドイツオルガン音楽に大きな影響を与えている。彼の門下生にドイツのシャイトやシャイデマンなどがいて彼らがドイツでオルガン音...
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2012/05/05 10:30 |
★ブクステフーデ「オルガン曲」
ブクステフーデ(独1637−1707)は,バッハに多大な影響を与えた人という位置づけで紹介されることが多いのだが、パッヘルベルにしろ彼にしろ、バッハに影響を与えるために作品を作ったわけではない。「パッサカリア ニ短調」「前奏曲 ト短調149」「フーガ ハ長調174」などを聞くと、その素晴らしい音楽に感動する。コラールやパッサカリアなどは、素朴で柔らかく聞く人の心に語りかけてくる。また「前奏曲 ト長調149」は、冒頭、大自然の鼓動を思わせる重厚な低音の旋律で始まり、深い世界へと我々を引き込んでゆく...
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2012/05/02 09:40 |
★ヘンデルのアリア
ヘンデル(英1685-1759)のオペラのアリアの中で時々聞きたくもなり、またいつ聞いてもその旋律の美しさに魅了されてしまうのは、「生い茂った木々の陰よ」(セルセ)、「私を泣くがままにさせて」(リナルド)である。特に前者は、ヘンデルの「ラルゴ」と言われる名曲である。このほかにも、「緑の野よ、心地よい森よ」(ルッジェーロ)、「おおさくらんぼよりも赤く」(ポリフェームス)、「そなたの赴くところ」(ジュピター)、「おお主よ」なども聞き逃せない。
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2012/04/29 23:08 |
(212) W.バード モテット「より良き生活のうちにEmendemus in melius」ほか
バードのアンセムやモテットについては、(22)「Sing joyfully unto God 」(113)「turn our captivity」(35)「アヴェ ヴェルム コルプス」をとりあげたが、ほかに注目すべきモテットとしては(22)「Sing joyfully unto God 」と同類の明るさをもった「聖にしてほむべきものLaudibus in sanctis]がある。また、懺悔と祈りのモテットとしては、「より良き生活のうちにEmendemus in melius」「嘆き嘆くだろうpl...
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2012/04/27 15:34 |
(211)パッヘルベル オルガン作品集
パッヘルベル(独1653-1706)については、器楽アンサンブル「音楽の楽しみ」、オルガン曲集「アポロの6弦琴」をとりあげたが、オルガン作品集に数々の傑作がある。プレリュードニ短調、シャコンヌへ短調、ニ短調、リチュルカーレハ短調、さらにルターのコラールにより変奏曲「God the Father dwells with us」など。プレリュードニ短調は、バッハを想起させる迫力のある曲想。シャコンヌへ短調、ニ短調は聞く者の心をとらえて離さない。リチュルカーレハ短調は、不思議な半音階に引き込まれてゆく...
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2012/04/22 10:54 |
(210) J. ガブリエリ カンツォーナとソナタ
ジョバンニ・ガブリエル(伊1553-1612)は、ルネッサンスからバロックへの過渡期に、分割合唱、通奏低音などによる作曲をした人。聖マルコ寺院における宗教曲集「サクラ・シンフォニア集1,2」が、当時のドイツのハスラー、シュッツ、M.プレトリウスなどへ影響を与え、初期バロックのドイツへの移植を促した。分割合唱様式は、半世紀前の聖マルコ寺院楽長であったヴィラールト開拓したヴェネツィア楽派の特徴であるが、ガブリエリにおいては、楽器、声楽を高度に配置した作曲が特徴。先に「サクラ・シンフォニア集2」を取り...
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2012/04/17 10:13 |
(209)M.プレトリウス 教会音楽「シオンのミューズたち」
ミヒャエル プレトリウス(独1571-1621)は、ドイツプロテスタントのコラールや賛美歌を編曲をした人として重要な作曲家である。主要な作品は、教会音楽「シオンの音楽」と理論書「音楽大全」などである。ドイツでは、10年年上のハスラー、10年年下のシュッツ、シャイトなどと、また、イタリアのガブリエルなどとも交流があり、ドイツプロテスタントのコラールの展開とともに、教会コンチェルトの様式をドイツにもたらしている。シオンの音楽では「マニフィカト」、「コラール」、モテット「来たりて主を喜び歌わん」「マグ...
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2012/04/14 15:07 |
(208) シュッツ 「クリスマス物語」
ハインリッヒ・シュッツ(独1585-1672)は、17世紀のドイツ音楽を確立した人でドイツ音楽の父と言われている。大バッハ誕生100年前に生まれている。「音楽の葬送」(62)やモテットなど取り上げたが、オラトリオ「クリスマス物語」も心温まる一曲。福音史家(テナー)がキリスト降誕の物語を進め、天使や羊飼いなどの登場人物の独唱、重唱にヴァイオリン、リコーダなど楽器が組み合わさる。なかでも、「野宿する羊飼いら」、「東方の博士ら」のくだりの独唱、重唱と楽器の掛け合いは、美しく、楽しい展開。主のみ使いがヨ...
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2012/04/11 10:01 |
★カテリーナ古楽合奏団「ドウクチア」
「ロバの音楽座」で子供たちに人気の中世古楽合奏団:カテリーナ古楽合奏団のCD「ドウクチア」には20曲ほどの、中世、ルネッサンスの世俗曲がのびのびと演奏されている。ほとんどが作者不詳の曲であるが、なかには、スザート、シャイン、マショーなどの曲もある。中世の音楽を現代に蘇らせてゆこうとするかれらの試みには、現代の音楽やリズムではとらえきれない、我々のなかに眠っているものを、目覚めさせ引き出してゆく魅力がある。子供たちを踊りださせてしまうユニークな「ロバの音楽座」の活動はその例証である。ちなみに「ドウ...
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2012/04/09 09:29 |
★モンテヴェルディ 歌劇「オルフェオ」
オペラの元祖とも言われるモンテヴェルディの「オルフェオ」。ギリシャ神話のオルフェオを題材にしたこのオペラは、従来のポリフォニーと「語るように歌う」モノディー唱法が織り交ぜられ多彩な展開をする。特に1幕のオルフェの婚礼の日の様子、牧人とニンファの合唱などを中心とした音楽が楽しめる。
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2012/04/02 09:49 |
★グリーンスリーブス
イギリスとスコットランドの間で16世紀から歌い継がれている民謡「グリーンスリーブス」。このすばらしい歌を、カウンターテナーの祖とも言われる、アルフレッド・デラーの声できいたが、一味違う。グリーンスリーブス(緑の袖)の言葉と曲の響きがマッチして素敵な恋をイメージするのであるが、緑の袖が当時の娼婦を表しているとも言われ、歌の意味はもう少し複雑そうである。ともあれ、彼の歌声は、何度聞いても飽きることがない。
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2012/03/29 11:08 |
(207)ハンドル モテトゥス「アヴェ・マリア」「トランペットを吹き鳴らせ」
ヤコブ・ハンドル(ユーゴ1550-1591)はウイーン、プラハなどで活躍。ボヘミアの対抗宗教改革の作曲家。かれのモテトゥス「アヴェ・マリア」は、格別に美しい。繰り返し聞きたくなる心休まる曲。「トランペットを吹き鳴らせ」も、トランペットの響きを感じさせる旋律で明るい曲。待降節の歌。
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2012/03/22 18:26 |
(206)クレメンス・ノン・パパ モテトゥス「我はシャロンの花なり」
ヤコブ・クレメンス・ノン・パパ(フランドル1510-1555)は、フランドルの16世紀初頭のジョスカンから16世紀後半の大家ラッススをつなぐ一人。(106)モテトゥス「父よ、我は天に対し」をとりあげたが、「我はシャロンの花なり」(7声)「羊飼いらは互いに語れり」(5声)なども印象に残る作品である。特に「我はシャロンの花なり」は7声で、高低の幅・深みもあり、雅歌の詩と重なって美しく響く。
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2012/03/21 09:26 |
(205)バッハ 「マニフィカト MAGNIFICT」
(21)でモンテヴェルディの《聖母マリアの夕べの祈り》のためのマニフィカトを取り上げたが、マニフィカトの代表的なものは、バッハ(独1685-1750)のそれであろう。マニフィカトというのは、「賛美する」という意味であるが、受胎告知を受けたマリアが神を賛美する歌である。新約のルカによる福音書による。冒頭の合唱のあと、アルトの美しいアリア、「主は、この賤しい主の卑女(はしため)にも目を留めてくださった」とマリアが歌うソプラノにオーボエのオブリガートが絡む。テノール、バスのアリア、2重唱(アルト、テノ...
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2012/03/16 23:08 |